SHOW BALLET JAPAN × 探究型学習 2024年4月レポート

「働く」から社会をのぞく

子どもたちは家の外(学校、幼稚園、習い事)で他者と関わることで社会を知り※ソーシャルスキルを学んでいきます。ソーシャルスキルを育む機会は割と多いですが、探究バレエが育みたい⭐︎ライフスキルは、保護者が教えるものという認識が未だに多いのが現実です。そして、忙しい日々でそこの部分を担うのはなかなか難しのも現実です。今回は、誰かと働くことを通して、ソーシャルスキルとライフスキルにアプローチしてみました。

※ほかの人に対する振る舞い方やものの言い方 ⭐︎日常のさまざまな問題や課題に、健康的に対処するための技術や能力

 

あの時どうだった?これからどうしたい?

「ふりかえる」ことで今がより楽しくなる♪♪

学校や習い事などを休んでしまった時に「行きたくないなー」と感じてしまう理由のひとつとして、「おいてきぼり」を感じてしまう事があげられます。探究バレエはいつでも参加しやすいように、一貫したテーマの中でもその回で完結するクラスにしています。そして、参加の回数に関わらず参加者が同じテンションになるように「ふりかえりの時間」を大切にしています。内容もですが、クラスで大切にしていることもみんなで共有します。

 

【テーマのなかに入り込む(集中する)きっかけの声がけ】

Q:昨日のお昼何食べた? 1週間前は何してた? 昨日のお母さんはどんな気分で過ごしてた? 30秒前何を考えてた?
⇨予想を超える質問をテンポよく投げかけると、笑いがよく起きます。笑いが起きたクラスは程よく緊張感を和らげてくれます。
Q:タイムマシーンで過去と未来どちらに行きたい?
A:「悲しい未来だったら見たくないから過去」
⇨どちらを選んだかよりも、どう答えたかに注目することでその子の思考を覗き見ることができます。上記の返答からは繊細で優しく、みんなによく気を使う思考を持っている子かもしれないと推測することができます。あくまでも決めうちせずに「かもしれないで留めておくようにし心掛けています。

過去の名画から社会を観る

絵の中に、お金持ちそうな男性が描かれているね。この人は何者?

 

お金の感覚をやしなう

 

【1120円でビックマックセットが買えない!?】

モノの価格や為替レートについて探究♪ 組み合わせに寄っては1120円で2人分のアイスが買えたり、条件(年齢、曜日など)によって値段が違ったり、コラボアイテム(限定商品)が高くても売れることに注目したりしました。
Q1120円で買えない絵本。どうしても内容を知りたい。どんな方法がある?A「図書館で借りたらいい!」「古本なら安く手に入るかも!!』

 

時間の感覚をやしなう

リーダーの指示のもと、時給で労働を体験。おさらい会で使用する備品をひたすらチームで作成。80個作るためにどんな工夫が必要?リーダー指示で働いていたのが、いつの間にかみんなで声を掛け合って目標達成のために働いていました。作業効率アップのために見つけたこと
・1人作業から、個々のスキルを活かした流れ作業にかえる。
・勝手に動く前に確認する。進み具合を共有する。
・道具を工夫する
・作業動線と整理整頓
・適切な休憩
・タイムキーピング

 

 

バランス感覚をやしなう

作りたいものを完璧にカタチにするスキルも大事ですが、作りたいものに近づけるバランス感覚はもっとこれからの時代に必要になってくると思います。制限や制約の中でどう自分の中でおりありをつけるか、妥協ではなくどこを一番大切にしたいかに気づけたら、自然といいものが生み出されます。 Qリボンはつける?つけるならどれ?A後からつけられるから、まずは時間内で完成させたい。

 
作り方の難易度、素材、サイズを優先し、そこにデザインをのせていく流れで教材を試行錯誤しながら作っています。素材探しに時間をかけています
 

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