SHOW BALLET JAPAN × 探究型学習 2023年12月レポート

演出とデザインが創り上げるその先に

舞台は沢山のプロフェッショナルな方々が関わります。音響、衣装、舞台美術、脚本、照明、そしてダンサー(演者)。発表会に出演しているみんなは、裏で支えてくれる方の存在を肌で体感しています。今回は最終決定をする「演出家」から「演出、デザイン」をテーマに探究していきました。 いつもは動的なワークをバランスよく取り入れる探究バレエですが、今回は終始椅子に座ってのワークです。どうしてもじっとしてもらいたい時のちょっとしたコツをレポートから見つけてもらえたら嬉しいです。

 

その決定に責任が持てますか?

演出家会議にあたって

仕事や学校、友達とのちょっとしたお出かけなど、話し合って何かを決める場面は色々なところに出てきます。だらだらせず、スムーズに質のいい決定をするためにはファシリテートが大切になってきます。ビジネスにおいても重要なファシリテーション能力。こどものうちから積極的に話し合いに関わらせていくことで育まれていくと考えています。決定項を伝えるだけではなく、家でも決定のプロセスに関わらせてみませんか?こどもに関わらせることで、考え付かなかったいいアイディアが出てくるかもしれません。じっとしなきゃいけない! というだけで拒否反応を示す子も多いので、まずは

 

①気分をあげるための雰囲気作りをしました。
・座席の前にネームプレート ・顔が見える座席の配置 ・声のトーン、言葉遣いを大人向けに変えました

②スイッチを入れる声がけ
・「今日は大人がやる会議と同じようにやります」・「大人でも会議が苦手な人はいます」
・「今日の会議の議長を務める〇〇と副議長の〇〇です」←こういう部分が演出の大切さ。

③タイムスケジュール、内容、ミーティング時のルールをしっかり共有する声がけ
→前半30分は演出家の仕事を知るために演出家会議に出席してもらいます。後半は演出家になって、あるギフトを作成演出してもらいます。細かいパーツを使うので、席にじっと座っていられないと出来ません。会議中にじっと座る事に慣れると、後半の作業が楽になります。大変かもしれませんが、頑張っていきましょう。 会議がおしてまうと、作業に影響が出ます。皆さんの意見を全て聞けない場面も出てきます。 それでは、会議を始める前に質問はありませんか??では、会議を始めます。よろしくお願いします。

 

興味を向かせる演出

参加している方々が思わず声をかけたくなるような持ち物やスタイリングを心がけてます。クラスのテーマに紐づいたものを身につけたりもします。今回はスタイリングの中に動物モチーフが4つ隠れていました。プードル(トレーナー)、リス(靴下)、くま(ブローチ)、三毛猫(スヌード)スヌードは編みました♪♪TPOに合わせて自分を演出するのも楽しいですよね。

 

 

「私はこう思う」と「それいいいね!」
考え方が違ってくるのはどこからやってくるんだろう?それはどこを大切に演出したいか。チョコレートが好きに注目して演出するのか、誕生日という記念日を演出するか。導きだされた結論は違っていても、相手への思いやりや喜んで欲しい気持ちという部分では一緒です。自分の考えがちゃんと口に出せると、相手の考えも否定せずに聞くことができるようになります。
ここで状況を増やし、改めてみんなで会議をしました。→「クリスマスの時は誕生日ケーキが売っていなかったり作ってくれるお店が少ないんだけど・・・いいアイディアありませんか?」→手作りする。プレートだけ自分で作る。事前にオーダーする などなど素敵なアイディアが沢山出てきました。誰かと問題を共有して解決するマインドは、一緒の舞台にたつのと似ています。

 

 

一歩先行くアイディアが生まれる

楽しいクリスマス。ワクワクする新年。 その間の忙しくなる期間をほっこり過ごしてもらう演出として、「カウントダウンカレンダーを」時間内で作り上げました。探究バレエは制作の時間、空間も演出しています。アドベントカレンダーからパーツを取り出したり、会議に参加した報酬としてビーズがもらえたり。もらった人の気持ちを考えながら、組み合わせや入れる順番などを工夫してワークに取り組んでいました。作ったものを決められた日付(12/25)まで自分で保管するのもワークの一つです。渡し方や、メッセージなど個々で考えた演出を実践できるツールも兼ねています。

 

発表会の演出をやってきたまりこ先生にインタビューしてみたよ♪♪ 責任が伴う演出は大変だけど、みてる人も出てる人も関わってる人を楽しくしたいという気持ちがあるから一歩先の演出が生まれるみたい
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